TOPコラムマンションの資産価値を維持する方法は?【FP大家・連載第15回】

コラム

2023年04月07日

マンションの資産価値を維持する方法は?【FP大家・連載第15回】

 

不動産投資オーナーの不安 その6:資産価値はどうやって維持する?

前回までに「多くの人が陥る大家業の不安」というテーマで、「空室が続いたら」「家賃が将来下がったら」 「金利が上昇したら」「将来的な修繕費」そして「地震・災害リスク」の内容に関してお伝えしました。

今回は「マンションも古くなると資産価値が落ちてしまうのでは・・・」について、お伝えします。

マンションは、築年数が経過するに伴って、あちらこちらに傷みが出てくるのは間違いのないことです。
ただ、建物管理会社のサポートを受けながら、管理組合が建物の維持管理へ意識を向け、定期的にメンテナンスを行うことで、住まいとしての資産価値の下落を食い止めることができます。
毎月の支出である修繕積立金がメンテナンスに備えて貯められているかという点も、資産価値の落ちにくいマンション選びでは大切なポイントではないかと私は考えています。

また、不動産投資、大家業としてマンションの部屋を保有する場合は、上記のような建物のメンテナンスがしっかりと行われていることと合わせて、「稼ぐ力を持ち続けられるか」という点も大切です。私はこれを「マンション力」と名付けたいと思います。

マンション力を維持できるかどうかのポイントは、空室が長引かず、借りて住みたいという人に選んでもらいやすい部屋かどうか、が大切です。立地という点もポイントにはなりますが、賃料を下げずに維持できることもポイントになると思います。

例をあげて考えてみます。

資産価値を価格面で考えてみます。もし売却するとしたら、いくらで手放すことができるのか、という金銭的な価値です。不動産投資、大家業の場合、購入する人は、利回りなどの収益性を、指標の1つとして考えています。

利回りとして5%求めているとした場合、毎月の賃料が10万円だとすると、年間で120万円。5%の利回りで計算すると「120万円÷5%=2,400万円」となります。
(イメージを分かりやすくするために、諸経費や税金は加味していません)

もし賃料が下がり、月額9万円だとすると、年間で108万円。上記と同じように計算すると、金額は2,160万円となります。

毎月1万円、年間で12万円受け取れる賃料が下がることで、金銭的な資産価値の評価額は、240万円ほどの差がつく可能性があるのです。
これが、資産価値を維持するためには、賃料を維持することがポイント、とお伝えした理由です。

築年数が経過して古くなっても、適切なメンテナンスを行うこと、そして、賃料を下げずに維持できるマンション力のある部屋を保有し続けることによって、資産価値の下落は避けられるのではないか、と私は考えています。

【連載第16回】へ続く

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