TOPコラム管理費と修繕積立金の違いとは?【FP大家・連載第17回】

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2023年07月30日

管理費と修繕積立金の違いとは?【FP大家・連載第17回】

 

不動産投資の基本用語 その2:管理費・修繕積立金

前回は、大家業の基本用語である「表面利回りと実質利回り」についてお伝えしました。

今回は「大家業の基本用語は理解しておこう その2」として「管理費・修繕積立金」についてお伝えします。

管理費も修繕積立金も、前回の「実質利回り」を考える時に必要だとお伝えした、毎月の維持管理コストのことです。
管理費は、管理組合の運営やマンションの共用部分が適切に維持管理できるようにサポートしてもらうことを目的として、建物の管理会社へ支払う費用です。
修繕積立金は、区分マンションを持っている皆様が出し合って、将来の大規模なメンテナンスなどに備えて積み立てるお金です。

では、ここで問題です。
大家として区分マンションを長期で保有する場合、管理費と修繕積立金、どちらの方がより大切だと言えるでしょうか?

大家にとって、より大切なのは「修繕積立金」です。
なぜなら、管理費を支払っている管理会社から適切なサポートを受けたり、長期の維持管理計画を立ててもらったりしても、それを行えるお金がなくては絵に描いた餅にすぎないからです。

管理組合として借入をすることもできますが、返済をするためには、修繕積立金を上げる必要が出てきます。
仮に「貯まっている修繕積立金の範囲でできることだけやろう」という判断になれば、十分なメンテナンスができず、マンション力の低下にもつながりかねません。

このように、皆様で毎月出し合って積み立てていく修繕積立金がなければ、資産価値を維持し、長期的に入居者さんに選ばれ続ける物件であり続けることもままなりません。修繕積立金が管理費以上に大切なことがお分かりいただけるかと思います。

ただ、区分マンション大家のメリットの1つは、この管理費・修繕積立金の仕組みがあることだと私は感じています。大家は、いつどんな修繕工事をする必要があるのかが分かりません。マンションのメンテナンスのプロではないからです。そこで、管理費を払い、建物管理会社というプロのサポートを受けることで、マンション力を維持し、長期的に安定した賃料収入を得続けられることにもつながるのです。

区分マンションの大家業を行うのであれば、管理費と修繕積立金の違い、そして、修繕積立金があることの意味合いをイメージできていれば大丈夫です。

次回へ続く

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