TOPコラム株式と不動産「投資戦略の違い」をFP大家が語る【連載第9回】

コラム

2021年11月20日

株式と不動産「投資戦略の違い」をFP大家が語る【連載第9回】

 

金融資産:株式投資は自分でコントロールできない

今回は、「不動産投資と金融資産への投資の違いは何?」というテーマでお伝えします。

資産運用の対象には、大きく分けて「金融資産」と「実物資産」があることは前回お伝えしましたが、その違いは何でしょうか?

それは「自分でコントロールできる余地があるかどうか」だと私は考えています。

具体例として、金融資産の中でも株式投資で考えてみます。
例えば、A社の株価が1,000円だとします。証券取引所に上場している銘柄であれば、誰にとっても、どこで買っても1,000円であることに変わりはないのですが、
この1,000円という株価は、どのようにして決まったのでしょうか?
あなたの想いが反映されて決まった価格でしょうか?

違いますよね。相場に参加しているたくさんの人の想い、つまりこの価格なら買いたい、売りたいという想いが重なった所で、株価は決まってきます。

そのため、あなたが株式投資をしている場合、日々の資産価値は、あなたの想いというよりは、相場に参加している人の想いや世界中で起きている出来事に左右されて決まってきます。なので、私は金融資産の運用は、「自分でコントロールできる余地は限りなく少ない」と考えています。

実物資産:不動産投資は自分でコントロールできる

一方、実物資産の代表である不動産投資はどうでしょうか?
例えば、50部屋あるAマンションがあるとします。
同じAマンションの中売りに出されている部屋があっても、203号室は1,800万円、508号室は1,980万円など、部屋による違いが出てきます。

この理由を考えると、株式相場は、たくさんの市場参加者の想いなどが反映されて1つの株価が決まってくるのに対して、不動産の値段は、売りたい人1人だけの気持ちが反映されるからです。つまり個別性が強く、それぞれの事情や状況を反映して価格が決まってくるのです。

※コラムはまだまだ続きます。ぜひ最後までお読みください。


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あなたが部屋を買いたいという場合、先程の例を考えると、「少しでも安い方が良い」と思えば203号室を、「少しでも上層階が良い」と思えば508号室を、というように、あなた自身の想いを反映させながら、選んで考えることができるということです。

この「個別性の強さがある」ということが、「自分でコントロールできる」ということにつながってくるのです。

不動産では「誰に借りてもらうか」をイメージする

さらに言うと、借りて住んで頂く方に関しても、「こういう人に借りて住んでもらいたい」というようなあなたの想いを反映させながら、入居者を選ぶこともできるのです。
つまり、あなたに賃料収入をもたらしてくれる人を、あなた自身でコントロールできるというイメージです。

「金融資産」と「実物資産」バランスよく取り入れながら資産運用を継続することが大切です。私自身、どちらも取り入れて資産運用を行っていますが、コントロールがしにくい金融資産に関しては、感情を挟まないように、定期的な積立という方法を選んで銘柄選択などに時間をかけることなくコツコツと継続しています。反対に不動産に関しては、「どういう場所が良いか」「どんな人に借りてもらえそうか」などを意識しながら、どの部屋が長く保有するにはふさわしいかという視点を意識しながら、時間をかけて考えるようにしています。

【連載第10回】へ続く

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