TOPコラム投資と投機の「決定的な違い」をFP大家が語る【連載第2回】

コラム

2020年09月25日

投資と投機の「決定的な違い」をFP大家が語る【連載第2回】

FP大家・齋藤岳志氏

FPの勉強の一環で、株式投資を経験

私がはじめて資産運用の扉を開いたのは、2003年の12月でした。

ファイナンシャルプランナーの勉強を通じて、金融資産への理解を深めるきっかけがあり、「ただ学んだだけじゃもったいない。実際にやってみないと分からない!」という想いになったからです。

それまでは給与の一部を貯金することしか知らなかった私にとって、ネット証券でクリックするまでの最初の一歩は、かなりの緊張感がありましたが、「配当と株主優待を楽しめればいい」という心持ちでした。だからこそ、「損したらどうしよう・・・」みたいな気持ちは低い中で、スタートできました。

自分で実際に投資をしてみると、テレビや新聞のニュースも、投資する前よりもより身近に、そしてより熱心に知ろうという気持ちの変化が起きました。同じような経験をされた方も多いのではないか、と感じます。

スタートして数ヶ月は、楽しい気持ちでの株式投資でした。その後、株価を不定期に見ていく中で、「今売ったら、配当や優待で得られるよりも多くの利益が得られるな」と感じることが増えました。

今振り返るとマイナスの囁きだったと思うのですが、その想いのままに、売却して利益を得る経験をしました。そこからは最初の想いが揺らぎ、少しずつ投機的な取引、キャピタルゲインを得られることを目的にするスタンスに私は変わってしまいました。

信用取引を皮切りに、FXや先物取引など、手元資金の何倍もの取引ができる運用をはじめました。配当や優待を得ながら長期的に楽しむというスタイルはすっかり身を潜め、値動きを楽しむ投資家、というよりはギャンブラー的なスタイルに変わっていってしまいました。

それらの投機的な取引に関して、仕組みは理解していましたが、学びを深めることもせずに飛び込んだ世界での結果は・・・

※コラムはまだまだ続きます。ぜひ最後までお読みください。


【コラム読者様限定】FP大家・齋藤岳志氏の人気書籍をプレゼント!

 

FXや先物取引など、投機的な取引の「落とし穴」

投機的な取引に足を入れた最初は信用取引でした。ビギナーズラック、とは言い得て妙な表現だと私は感じています。最初の数週間は、自分の思惑と相場がうまくかみあって、利益が出ることが多かったです。数万円利益が出たらおしまい、みたいなことを日々行っていました。

しかし、学びなどの裏付けなく、自分の勘便りの投機取引は、徐々に利益を得にくくなりました。今にして思えば悪循環ですが、より大きな利益が得られるだろうと思い、FXや先物取引をはじめましたが、一番ひどいときは、仕事を終えて帰宅して、ログインしたら「強制ロスカット」の表示が・・・。

1度の損失で9度の利益が吹き飛んでしまう、という話、本を読んだりして知ってはいましたが、「自分がまさにそれにはまってしまっている・・・」と経験として痛感したできごとでした。

「このままでは、資産が殖えるどころか、減らしてしまう。精神的にもしんどい・・・」
「相場の動きに一喜一憂せずに、安定した気持ちで取り組める資産運用はないのか?」

もがき考える中で、思いついてはじめたのが「J-REIT」でした。

株式などに比べれば、値動きは大きくなく、ビルなどからの賃料が分配金の原資になっている、という比較的シンプルで分かりやすい仕組みであること。その点で私にとってはウマの合う投資対象でした。また、決算月を分散させて銘柄を保有すれば、毎月分配金が入ってくるようにもできる。今までにない考えや視点を取り入れることができました。

これに気づいた時、精神的な落ち着きと嬉しさを感じたのを今でも覚えています。
「毎月、一定金額が入ってくる仕組みを作れるっていいな」と。そして、REITの場合、テナントさんからの賃料という安定した収入源があるからブレが少ないという点もいいな、と気づきました。

このことに気づくことができたのが2006年。そこから「賃料を得る」ということへの興味や関心が高まり、「不動産」への学びを深めたい、と考えるようになりました。

【連載第3回】へ続く

「FP大家コラム」連載記事一覧はこちら

ケセラセラ横浜:https://fpoffice-yokohama.com/
ラジオ音源:https://fpoffice-yokohama.com/audio/
動画:https://fpoffice-yokohama.com/videos/

 

【コラム読者様限定】FP大家・齋藤岳志氏の書籍プレゼント!

齋藤氏の人気書籍「FP大家だけが知っている 資産形成に中古ワンルームを選ぶと失敗しない理由」をプレゼントいたします!ご希望の方は下記リンク先のフォームよりお申し込みください。