お金の知識

投資をする際に現金はいくら残すべき?貯金と投資の割合の決め方や注意点も解説

編集者:Money Theory編集部
投資 現金 いくら残す

投資を始める際は、自己資金の全額を投資に回すことは危険です。

貯蓄額の状況や投資に利用する自己資金の割合によって、運用資金は異なるため、事前に必要な額を検討しなければいけません。

しかし、具体的にいくら投資に回せば良いか、現金は平均でいくら程度残すべきなのかわかりづらいのも事実です。

本記事では、初めて投資を行う際に、現金として残すべき金額や初心者におすすめの投資方法などについて解説します。

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投資をする際に現金はいくら残すべき?

投資 イメージ投資を始める際の自己資金の割合について、ポイントを解説します。

投資をする際の手残り資金の目安
  • 明確な金額はない
  • 年齢や目標・目的によっても異なる

明確な金額はない

投資に回す金額は、明確に決まっていません。

しかし、高金利の借金がある方は、全て返済した後に、最低でも3ヶ月〜6ヶ月程度の生活費を防衛費として貯蓄しておくことをおすすめします。

予期せぬ事故や経済的なトラブルはいつ起こるかわからないため、非常事態に備えた貯蓄を確保してあると安心です。

年齢や目標・目的によっても異なる

投資に回せる資金は、年齢や目標・目的によって異なるため、自己資金を以下の三つに分類しましょう。

資産配分の分類
  • 生活に必要な資金(生活費)
  • 将来利用する予定の資金(生活防衛費)
  • 上記二つに当てはまらない資金(投資などで増やす資金)

生活費や生活防衛費は、子どもがいる家庭や賃貸・持家などの状況によって金額が異なるため、改めて資産状況を確認して必要な金額を洗い出す必要があります。

そして、使う予定のない資金を投資に回し、「いつまでに・どれくらい増やすか」を考慮して運用しましょう。

【年齢別】貯金と投資の割合の決め方

年齢別に、貯金と投資の割合をみていきましょう。

タイトル
  • 20代
  • 30〜40代
  • 50代
  • 60代以上

20代

20代は、年代別にみても収入面に不安があるため、貯蓄メインで考えておくことをおすすめします。

貯蓄があることで、不測の事態に対応できますし、ある程度余剰資金ができた方は「つみたてNISA」などで積立投資を始められます。

20代から少額でも投資を始めることで、長期的な運用が可能になりリスクを抑えて運用できるため、まずはコンパクトに始めてみましょう。

30〜40代

30〜40代は、ライフイベントも増える代わりに、キャリアも安定し収入も増加します。

老後まで余裕もあるため、株式投資などで積極的に運用して、老後資金や教育資金などを準備しましょう。

投資を始める前に今後のライフイベントを検討して、必要な時期・必要額を決めた上で、貯蓄と投資の割合を決定しましょう。

50代

50代は、キャリアでみても最も年収が多い年代です。

教育資金なども落ち着いてきますが、余剰資金をすべて投資に回すのは危険です。

老後が近づいているため、債券などのリスクの低い商品を増やし、今ある資産を減らさないように老後資金を確保しましょう。

60代以上

60代以上の方は、老後資金となる生活費も投資に回すことになるため、極力リスクの低い商品で効率よく運用する必要があります。

債券や投資信託、つみたてNISAも20年間運用できるため、認知症や介護に対する費用にも充てられます。

また、つみたてNISAは満期を迎える前に途中売却が可能で、万が一現金が必要になった場合でも安心です。

投資をする際に現金をいくら残すべきか迷った時の注意点

やりくり ポイント投資を検討する際、現金をいくら手元に残しておくか迷った方は、以下のポイントを意識してください。

投資をする際の注意点
  • 最低でも3ヶ月〜6ヶ月ほどの生活費を残しておく
  • 目的を明確にする
  • 投資にいくら使えるかを把握する

最低でも3ヶ月〜6ヶ月ほどの生活費は残しておく

なるべく多くの資金を投資に回したい場合でも、最低3ヶ月〜6ヶ月程度の生活費は手元に残しておきましょう。

貯蓄がない状態でリスクが発生した場合、元に戻すには時間もかかり困難です。

当初の計画通りに利益が上がらないと最初から仮定し、損失が続いても3ヶ月〜6ヶ月程度は生活できる環境を整える必要があります。

目的を明確にする

投資を行う上で大切なポイントは、「いつまでに・どれくらい増やすか」を明確にして始めることです。

短期間で大きく利益を狙う場合と、長期間でコツコツ利益を積み上げる場合は、投資する金額や選択する金融商品も異なります。

最終目標を明確にすることで、必要な金額を算出できて、投資配分の見極めにも役立つでしょう。

投資にいくら使えるかを把握する

残すべき生活費や目的設定が完了した方は、実際に投資にどれくらいの資金を使えるかを検討しましょう。

運用資金や許容リスクによって、選ぶべき金融商品は異なります。

リスクをなるべく抑えて少額で始めたい方は、安全性の高い「債券」や「つみたてNISA」がおすすめです。

余剰資金である程度リスクが取れる方は、「株式投資」などで信用取引を行い、積極的に利益を狙ってもいいでしょう。

さまざまな要素から逆算して、投資にいくら使えるかを見定めてください。

これから投資を始める人におすすめの投資方法

資産運用今後投資を始める方に向けて、おすすめの投資方法を紹介します。

おすすめの投資方法
  • 株式投資
  • 投資信託
  • 債券
  • つみたてNISA
  • iDeCo

株式投資

株式投資は、企業の発行する株式を売買・保有して利益を狙う金融商品です。

株式投資のメリット
  • 株価の値上がり益を期待できる(キャピタルゲイン)
  • 配当金を受け取るチャンスがある(インカムゲイン)
  • 株主優待を受けられる

株式投資では、価格が上昇した段階で売却することで、値上がり分の売却益(キャピタルゲイン)を得られます。

また、企業の得た利益の一部を株式保有者に分配する配当金(インカムゲイン)を受け取ることも可能です。

しかし、配当金は企業の判断で分配されるため、株式を保有している場合でも必ず分配されるわけではありません。

さらに、企業が株式保有者に対して、自社の商品・サービスを提供する株主優待サービスを受けられる企業もあるため、株主優待の内容で投資先を検討してもいいでしょう。

初心者必見!株式投資の基礎ルールと失敗しないために絶対に守ってほしいルールを徹底解説

投資信託

投資信託は、投資家から募った資金を投資の専門家が代表して、投資・運用する金融商品です。

投資信託のメリット
  • 少額で始められる
  • 株式や債券などに分散投資が可能
  • 専門家が運用するため安心

株式投資や債券投資を始める際は、数万円〜数十万円程度の資金が必要になりますが、投資信託であれば、より少額で運用を始められます。

また、投資信託の商品では、さまざまな資産をパッケージ化しているため、他の金融商品よりも分散に特化した投資が可能です。

運用に関しても、経済・金融に詳しい専門家が運用してくれるので、個人で投資に必要な知識・経験を十分につける必要がありません。

投資信託は何円から始められる?初心者向けの選び方と運用方法

債券

債券は、国や自治体が事業拡大に必要な資金を集める目的で発行する借用証書で、この債券へ投資することで利益を狙えます。

債券のメリット
  • 銀行の定期預金よりも高金利
  • ローリスク・リーリターンで運用したい方に最適
  • 売却益も狙える

銀行の定期預金は、金利0.01%程度で設定されているケースも多いですが、債券は銀行の定期預金よりも高金利に設定されているため、数倍のスピードで資産を増やせるでしょう。

また、他の金融商品と比較してもリスクが非常に低いため、資産がゼロになる心配もありません。

さらに、株式投資と同様、取得単価よりも価格が上昇したタイミングで売却することで売却益を狙えます。

しかし、取得単価よりも下回っていた場合は、元本割れを起こす可能性があるため注意が必要です。

国内債券を購入できるおすすめのネット証券はどこ?国内債券のメリット・デメリットは?

つみたてNISA

つみたてNISAは、年間40万円までの積立投資で得た利益が、最長20年間に渡って非課税になる制度です。

つみたてNISAを利用して購入できる商品は、すべて金融庁が指定する一定基準を満たした投資信託商品のため、安全性が極めて高いといえるでしょう。

また、2024年からNISA制度が一新され、年間120万円の「つみたて投資枠」、年間240万円の「成長投資枠」が設けられ、併用しながらの運用が可能です。

つみたてNISAってどんな制度?基礎知識・おすすめの証券会社を徹底解説

iDeCo

iDeCoは、公的年金とプラスして受け取れる私的年金制度で、20歳以上の公的年金に加入している方は、誰でも加入が可能です。

掛金全額所得控除、運用益の非課税、受取時の税制優遇など、税金面で大きなメリットを受けながら運用できる点が魅力です。

また、定期預金、投資信託、保険の三種類の中から検討できるため、資産状況や目的に合わせて運用先を選択してください。

しかし、iDeCoは原則として60歳まで年金資産の引き出しができないため、長期間の投資ということを覚えておきましょう。

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投資をする際に残すべき現金は人によって異なる

これから投資を始める方に向けて、手元に残すべき現金のバランスについて解説しました。

一般的には、具体的な金額は決まっておらず、生活でどれくらい支出が発生しているか、家族構成はどうなっているかなどの状況によって投資に回せる資金は変わります。

投資において大切なことは、最低限の生活費を確保しつつ、余剰資金で運用することです。

投資の運用資金額でも挑戦しやすい金融商品は異なるため、「長期・分散・積立」を意識して、無理のない範囲で投資を始めてみましょう。