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30代夫婦でも貯金を2000万にできる?貯金の増やし方や老後までに必要な資金を解説

編集者:Money Theory編集部

今後のライフプランや老後に向けて、貯金を増やしていきたいと考えている方は多いのではないでしょうか。

金融広報中央委員会の公開している「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」によると、30代の2人以上の世帯の平均貯蓄額は752万円、中央値は238万円となっています。

平均は貯蓄の多い世帯に影響されるので中央値を目安に貯蓄できていたらいいですが、これだけでは心配に感じる方もいるでしょう。

今は「老後2000万円問題」もあるので、働き盛りの30代のうちに2000万円の準備ができたら理想ですよね。

今回は30代夫婦でも2000万円貯金できる方法や、老後までにどれだけ貯蓄しておくべきか解説します。

30代で2000万円貯金することは可能

kuchikomi977_TP_Vそもそも30代で2000万円を貯めることは可能なのでしょうか。

30代で2000万円貯めようと思うと、途方もないように思えます。

ですが「家計の金融行動に関する世論調査」によると、2人以上の世帯の30代で2000万以上貯蓄をしている方は7%も存在します。

おおよそ14世帯に1世帯は2000万円以上の貯蓄を持っていると思うと、そこまで非現実的ではないことがわかるでしょうか。

資金運用やお金の使い方を変えれば、30代でも2000万の貯蓄を作ることができます。

30代で貯金を2000万円にする方法7選

実際に30代で貯金を2000万円にする方法は7つほどあります。

  • 不動産投資
  • 不動産クラウドファンディング
  • 株式投資
  • 投資信託
  • 積立NISA
  • 貯蓄型保険
  • キャリアアップ

コツコツ貯金するだけでなく資金運用にお金を使うことで、効率よく貯金を増やすことができます。

自分に合った資産運用を見つけて、貯金を2000万円に近づけていきましょう。

不動産投資

不動産投資はマンションやアパートを購入して賃貸経営を行い、家賃収入を得る方法です。

株式投資や投資信託に比べたら初期費用はかかりますが、物件の購入にはローンが組めるので、少ない資金からでも不動産投資は始められます。

家賃は毎月入ってくるので安定した収入を得ることができるので、管理・運営を管理会社へ委託すれば不労所得を得られます。

また賃貸経営をやめる時も動産を売却して利益を得ることもできるので、不動産投資で利益を出す方法は多くあります。

ただし賃貸に空室がある場合はその分収入が減る、定期的にメンテナンスや修繕の費用がかかるなどのデメリットもあります。

不動産クラウドファンディング

不動産クラウドファンディングは、事業家に投資して不動産の購入・管理を行ってもらい、利益の一部を分配金として得る投資方法です。

不動産投資よりも少額から始められる上、自分で不動産の管理を行う必要がないので初心者でも投資しやすくなっています。

不動産クラウドファンディングは基本的に利回りが6%~8%で運用されるので、高利回りが期待できます。

ただし事業者の倒産や家賃収入の減少による元本割れのデメリットもあります。

株式投資

株式投資は上場している会社の株式を売買することで、差額を利益として受け取る方法です。

タイミングを見計らって株式を売却すれば、大きな利益を得られる可能性があります。

しかし持っている株式の価格が暴落したら、大損をして元本割れを起こす可能性もあるので注意が必要です。

また株式の中には配当金や株主優待を受けられるものもあるので、売買の利益以外の価値もあります。

売買をあまりしない方も配当の恩恵を受けられるので、自分のペースに合わせた運用ができます。

投資信託

投資信託はプロにお金を預けて、代わりに資産運用してもらう方法です。

自分で運用するわけではないので、特別な知識がなくとも始められることが魅力です。

時間がない中でも行えるので、仕事が忙しくて資産運用にあまり時間が割けないという方にもオススメです。

投資信託で購入する金融商品は1つにいくつかの株式や債券が含まれているので、分散投資となり元本割れのリスクが減らせます。

ただし元本保証がされているわけではないので、投資した額よりも減ることもあるので注意が必要です。

積立NISA

積立NISAは毎月一定額を積み立てて投資信託を行う方法です。

投資にかかる税金が40万円まで非課税になるので、お得に投資信託ができることがメリットです。

積立NISAで買える金融商品は金融庁が厳選したものしか含まれないので、リスクの低い金融商品を買うことができます。

資産運用に一気にお金を使うのは怖いという方も、毎月コツコツ積み立てる積立NISAなら安心して利用できます。

ただし投資信託と同じで元本保証がされているわけではないので注意しましょう。

貯蓄型保険

貯蓄型保険は毎月の保険料を積み立てることで、満期や解約時に満期保険金や解約返戻金としてお金が返ってくる、貯蓄性のある保険のことになります。

万が一に備えながら貯金もできるので、貯金にお金を回すと不測の事態が起きた時に心配だという方も安心して貯蓄できます。

保険料としてお金が毎月引き落とされるので、手元にお金があると貯金できないという方にもオススメです。

ただし掛け捨て型の保険より保険料が高くなっているので、保険を見直す時は家計と照らし合わせながら考えましょう。

キャリアアップ

こちらは資金運用ではないですが、貯金額を増やすためにキャリアアップして収入を増やすのも一つの手です。

社内でのキャリアアップもそうですが、昇給が見込めない場合は転職を考えてもいいでしょう。

収入を上げることができれば、将来に向けた貯蓄も行いやすくなります。

今の収入では貯金が難しいと感じている方は、キャリアアップから始めましょう。

貯金を成功させるポイント

いざ貯金を始めようと思っても無駄遣いをしてしまったり、家計に回していたら貯金に回す分がなくなってしまうという方もいるでしょう。

実際に「家計の金融行動に関する世論調査」でも、30代で貯蓄が0の世帯は2.6%も存在します。

貯金が苦手な方でも今後の人生に向けて貯金は増やさなくてはいけません。

貯金に苦手意識があっても、目標を設定することで貯金に対するモチベーションが上がり、貯金を増やしていけます。

下記で貯金を成功ポイントを解説していくので、参考に貯金を始めてください。

将来設計を立てる

今後のライフプランが見えることで、貯金に対するモチベーションを高めることができます。

何歳までにマイホームを持ちたい、何歳までに海外旅行に行きたいなどの将来設計を立てて、具体的にいつまでにお金を貯めるべきかはっきりさせましょう。

何となく貯金するのでは続かないので、「目標を叶えるために貯金をしよう!」と意識を持つといいです。

将来設計を立てることで今後必要な費用も分かってきます。

目標額を決める

前述で決めた将来設計を元に、目標の貯金金額を決めましょう。

日本FP協会が公開している「主なライフイベントにかかる費用の目安」を元に、いつまでにいくら必要か大まかに把握しましょう。

  • 出産費用:52万円
  • 教育資金:1,002万円
  • 住宅購入費:3,494万円

具体的な金額が分かることで、月にいくら貯金に回すべきか分かります。

収入や家計に合わせた貯金額を設定して、無理のない貯金をしましょう。

家計を見直す

貯金を増やすためには支出を減らして、貯金に回せる額を増やすことが大切です。

無駄遣いはしていないか、携帯料金や保険料は高すぎないか見直しを行いましょう。

無駄遣いは1回の金額が少なくても、回数が積み重なれば相当な額になります。

コンビニに行く回数を減らしたり衝動買いをしないようにすることで、無駄遣いを減らしていきましょう。

携帯料金や保険料は今加入しているプランの見直しを行いましょう。

格安携帯や今と保障内容があまり変わらないお得な保険へ乗り換えることで、毎月かかっていた固定費が減ります。

今入っているプランが適切かどうか確認しておきましょう。

老後までに必要な貯金額

couple-gbf0fda731_1920老後2000万円問題もあり、今すぐではなくても老後までに多額の貯蓄が必要です。

2000万円というのはあくまでモデルケースであり、もらえる年金額や月々の生活費によって必要な貯蓄は変わってきます。

下記で老後にかかる生活費を元に、いくら老後の資金が必要か見ていきましょう。

老後の月々の生活費

老後の夫婦に必要な生活費は総務省の「家計調査」で、平均23.7万円とされています。

生活費以外にも税金や社会保険料がかかってくるので、合計毎月27万円はかかってきます。

年金での収入があっても、夫婦で毎月5万円ほどの不足分が出てしまうのです。

この不足分を補うために今から貯金が必要なのです。

夫婦の場合老後に必要な資金は2000万以上

前述の不足分から老後に必要な資金を計算していきます。

老後は65歳以降と考えて、平均寿命が男性で81歳、女性で87歳とされているので、25年は老後の生活があることになります。

なので5万円×12ヶ月×25年=1500万円の貯蓄は最低でも必要になります。

生活費と合わせて葬儀費用や介護費用も必要になってくるので、さらに多くの費用がかかると考えましょう。

葬儀費用は株式会社鎌倉新書が実施している「第4回お葬式に関する全国調査」によると149万円かかります。

介護費用は生命保険センターが実施している「生命保険に関する 全国実態調査」によると在宅で月々4.8万円、施設で12.2万円かかります。

介護はいつまで必要になるかによって変わってきますが、200万円以上はかかると考えておくといいでしょう。

これらを組み合わせると老後の資金として2000万円以上必要になってくることが分かります。

2000万円というのもあくまで必要最低限の費用であって、ゆとりのある生活を送ろうと思ったら更に多くの資金を準備しておきましょう。

3000万円以上貯蓄があるとゆとりのある老後が過ごせます。

30代夫婦がセミリタイアするために必要な貯金

老後に向けて貯金が必要ですが、もう少し頑張って貯金をできたら、セミリタイアもできるようになります。

セミリタイアとは
ある程度の資産を持って早期退職し、最低限のアルバイトなどをしながら生活すること

一定の貯蓄を資金運用によって貯めることができれば、30代の時点で退職して自分の時間を過ごすことができるようになります。

下記で30代夫婦にかかる生活費を元に、いくら資金があればセミリタイアできるか見ていきましょう。

30代夫婦の月々の生活費

「家計調査」によると、2人以上の世帯の月々の生活費は平均30.9万円とされています。

30代でセミリタイアする場合、この生活費を貯蓄から補う必要があります。

仮に35歳でセミリタイアするとして、平均寿命を考えると50年分の貯蓄が必要になります。

ただし65歳以降は毎月14万円ほどの年金が入るので、年金分は抜いて計算してもいいでしょう。

夫婦でセミリタイアするためは1億円必要

前述の生活費から必要な資金を計算していきましょう。

ただしセミリタイアならアルバイトなどの収入もあるので、65歳まで毎月10万円ほど収入があるとして、5万円×12ヶ月×30年=3600万円も引いて計算しましょう。

また年金の14万円×12ヶ月×25年=4200万円も引いておきます。

なので夫婦2人合わせて30.9万円×12ヶ月×50年-7800万円=1億700万円の貯蓄は最低でも必要になります。

もちろんセミリタイア後の収入や投資の状況によっても変わりますが、最低1億円はあるといいでしょう。

セミリタイアするなら収入源に不労所得を準備しておく

せっかくセミリタイアするならアルバイトの時間も減らしたいと考える方も多いでしょう。

また退職することで安定した収入も減るので、収入を増やす手段を多くしておくことが大切です。

そのために不動産投資や投資信託を始めておくと、セミリタイアした後も苦労しません。

貯金を増やすために投資をする方も多いでしょうから、セミリタイアしてからも投資は続けるようにしましょう。

30代夫婦でも2000万円貯めて将来に備えよう

30代のうちに貯金を2000万円にする方法はたくさんあります。

老後に苦労しないためにも、今のうちから資産運用を始めましょう。

貯金が苦手な方でも目標を決めることで貯金を続けられるので、まずは将来設計から立てることが大切です。

上手く貯金できればセミリタイアも選択肢に入れられるので、ライフプランに合わせて無理のない貯金をしましょう。

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