株式投資

信用取引は危険?やめとけと言われる理由や初心者が注意すべきポイントを解説

編集者:Money Theory編集部
信用取引

「信用取引をすれば、もっと稼げそう…!信用取引をしてみたい」と思われている方は多いのではないでしょうか。

しかし、一般的に信用取引はリスクが高く危険であると言われています。下手したら借金を背負う可能性もあるのです。

そこで今回は、なぜ信用取引は危険なのかという信用取引のリスクと失敗しないためのポイントを解説いたします!

ぜひご自身が信用取引をやるべきか、やらないべきか、判断する材料にしてください。
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信用取引とは

まずは、そもそも信用取引とはどのようなものなのか、株初心者の方にもわかるようにご説明いたします。

信用取引と現物取引の違い

そもそも株式投資には、「信用取引」と「現物取引」の2種類があるのをご存じですか?

  • 現物取引…持っているお金の範囲内で株を買うこと
  • 信用取引…自分が持っているお金以上に多くの株を買うこと

簡単に言うと、信用取引では、預けているお金を担保にその3倍までのお金を取引に利用できるのです。

現物取引は、自分の資産内で行う通常の株取引です。

信用取引は、予想通りに株価が動けば利益は現物取引の3倍ですが、株価が予想と逆の動きをした場合は損失も3倍です。

そのため、株取引の経験や知識が浅い株式投資初心者には、信用取引は非常にリスキーだと言われています。

信用取引は借金のリスクがあり危険

先ほど、信用取引は預けているお金を担保に自分の資金の約3倍のお金を取引できるとお伝えしました。

つまり、万が一株価が予測と逆の動きをして、暴落してしまった場合、自分の資金よりも大きな損失を被ることになるのです。

損失が大きくなると、担保として預けているお金(委託保証金)が不足してくる場合があります。その際、追加保証金(追証)を入金しなければなりません。

例えば、あなたの担保が100万円なのに150万円の損失を出してしまった場合、50万円を追証として入金しなければならないということです。

通常の現物取引であれば、どれだけ株が暴落したとしても0円になるだけですので、借金を背負うことはありません。

しかし、信用取引の場合だと借金を背負ってしまう危険性があるのです。

信用取引の特徴

信用取引がどのようなものかだいたい分かっていただけましたか?

では、ここからは具体的に信用取引は現物取引と何が違うのか、信用取引の特徴をご紹介していきます。信用取引の主な特徴は以下の3点です。

  1. 信用取引は「売り」から入る
  2. 信用取引はコストがかかる
  3. 信用取引には期限がある

それぞれ詳しくご説明していきます。

信用取引は「売り」から入る

信用取引の特徴1点目は、信用取引は売りから入ることです。

通常の現物取引では、「安く買って高く売る」ことで利益を出します。

しかし、信用取引は「高く売って安く買い戻す」ことで利益を出すのです。

「買ってもない株をどうやって売るの?」と思いますよね。

答えは簡単です、証券会社から株を借りるのです。

少し詳しくご説明しますね。一般的に、信用取引で株を売ることを「空売り」と言います。

空売り…証券会社から株式を借りて売り、決済期日までに買い戻して株式を返却し、その差額で利益を狙う取引のこと

つまり、通常の株式投資と順番が逆になるのです。少し具体的な例をあげてご説明していきます。

【空売りの流れと利益の上げ方】

  1. 株価が下がると予測が立てられる銘柄(会社A)の株を証券会社から借りる
  2. 例えば、会社Aの株価が証券会社から借りた時点で1000円だとする
    あなたは証券会社から借りた会社Aの株を1000円で売る
  3. 株価が800円に下がったときに売った株を買い戻す

つまり…

株を先に売ることで1000円を手にして、あとから800円を支払って買い戻すことで、

1000円-800円=200円

が手元に残ります。

この200円があなたの利益となるのです。

信用売りいわゆる「空売り」は、通常の株式取引が「安く買って高く売る」のに対して、「高く売って安く買う」と順番が逆になります。

信用取引は現物取引よりコストがかかる

信用取引の特徴2点目は、現物取引よりコストがかかることです。

主なものが貸株料です。賃株料とは、いわゆる株のレンタル料のことです。

ないものを先に売るわけですから、誰かから株を借りる必要がありますよね。

市場に出せる株の在庫があるときは、賃株料はかからない、または低い金額のことが多いです。

しかし、あまりにも空売りが増えて株の在庫が減ると、レンタル料である賃株料は上がってしまいます。

信用取引をする際には、日ごろから賃株料をチェックするクセをつけておくことが大切です。

信用取引には期限がある

信用取引の特徴3点目は、信用取引には期限があることです。

ここまで読んでくださった方の中には、「先に売りから入ってお金を貰って、死ぬまで買い戻さなければ得できるのでは?!」と思いついた方もいらっしゃると思いますが、残念ながらそれはできません。

なぜなら、信用取引には決済期限があるからです。

現物取引の場合、買った株をいつまでも持ち続けても問題ありません。

しかし、信用取引の場合、決済(買いから入った場合は売る、売りから入った場合は買う)を半年以内にしなければならないのです。

つまり、信用取引は短期間向きの投資手法と言えるのです。

信用取引はやめとけと言われる理由

信用取引の特徴はご理解していただけたのではないでしょうか。

そこでここからは、上記の特徴も踏まえて信用取引のリスクをご紹介します。

信用取引の主なリスクは以下の3点です。

  1. 現物取引と異なり賃株料がかかる
  2. 配当金がでたら相当するお金を払う必要がある
  3. 株価の急上昇による損失の可能性

それぞれ詳しくご説明していきます。

現物取引と異なり賃株料がかかる

空売りのリスク1つ目は、現物取引と異なり賃株料がかかることです。

賃株料とは、いわゆる株のレンタル料のことを指します。

空売りは、ないものを先に売るわけですから、誰かから株を借りる必要がありますよね。

市場に出せる株の在庫があるときは、賃株料はかからない、または低い金額のことが多いです。

しかし、あまりにも空売りが増えて株の在庫が減ると、レンタル料である賃株料は上がってしまいます。

空売りをする際には、日ごろから賃株料をチェックするクセをつけておくことが大切です。

空売りだと配当金を払う必要がある

信用取引のリスク2つ目は、配当金が出たら相当するお金を支払わなくてはいけないことです。

このリスクを知らないと損をしてしまう可能性があるので、しっかり確認しておきましょう。

権利確定日をまたいで信用取引をしている場合、配当金に相当するお金を支払わなくてはなりません。

ちなみに、権利確定日とは何か皆さんご存知ですか?

権利確定日…会社によって月日は異なるが、会社の決算日であることが多い。株主優待を受けるには、会社の権利確定日に株主であることが必須

現物取引であれば配当金をもらえるのに対し、空売りでは配当金を支払わなくてはならないのです。

ちなみに、配当金相当の金額は、権利確定日から2.3か月後に残高から自動で引き落とされてしまうので、権利確定日をまたいで空売りをする場合は注意が必要です。

株価の急上昇(青天井)による損失の可能性がある

信用取引のリスク3つ目は、株価の急上昇、いわゆる青天井による損失の可能性があることです。

青天井とは、株価などがむやみにどこまでも上がり続けることを指す言葉です。

通常の現物取引であれば、どれだけ株価が下がったとしてもマイナスになることはあり得ないですよね。

しかし、信用取引は株価が下がれば下がるほど利益が出るため、株価が急上昇してしまうと大きな損失となります。

株価が短期間で急上昇することは頻繁に起こりますし、株価はマイナスになることはありませんが、上値の上限はありません。

つまり、空売りをする場合は、徹底的に管理をしないと損失がどこまでも膨らんでしまう可能性があるのです。

信用取引で危険を回避する方法

信用取引や空売りがどのようなものかは、ご理解していただけましたか?

最後に、初心者の方に向けて信用取引で失敗しないポイントを3つご紹介していきます。

今回ご紹介するのは以下の3点です。

  1. 生活費には絶対に手を出さない
  2. 現物取引から始める
  3. IPO銘柄への投資を行う

順番にご説明していきます。

生活費には手をださない

信用取引で失敗しないポイント1点目は、生活費には絶対に手を出さないことです。

株式投資において最も大切なことは「余裕」です。

仮に生活費から株式投資をした場合、万が一大きな損失を出せば、生活に大きな影響がでてしまいます。

このような状況では、冷静な判断ができず損失が膨れ上がってしまう可能性があります。

株式投資で成功するためにも、投資資金は生活費からは絶対に出さないようにしましょう。

現物取引から始める

信用取引で失敗しないポイント2点目は、現物取引から始めることです。

現物取引とは、いわゆる普通の取引、自分の資金内で行う取引です。

確かに、信用取引に比べたら稼げる額は小さいかもしれませんが、現物取引で資金以上の損失を被ることはありません。

例えば、200万円を投じたとしたら、どれだけ大きい損失でも200万円以上になることはないのです。

損失が怖い場合は、分散投資をしながら現物投資を行えば、借金を背負うほどの大きな損失を被るリスクはかなり低減されます。

IPO銘柄への投資を検討する

信用取引で失敗しないポイント3点目は、IPO銘柄への投資を行うことです。

IPOとはどのようなものか皆さんご存知ですか?

IPO…市場で新たに売り出された新規公開株。それまでオーナー社長や会社関係者だけが持っていた未上場企業の株を、証券会社を通じて公募の形で売り出し、同時に会社を上場させる

IPOとは、上記でも簡単にご説明したように、企業が資金を集めるために、上場することで自社の株を一般の個人投資家に買ってもらうことを言います。

つまり、企業がIPOを行う最も大きな理由は「資金を集めること」なので、株が売れ残らないよう最初に設定する株の価格は安く設定されています。

しかし、IPOは、真新しさや成長性から投資家の資金が集中する傾向にあるため、株価が急上昇することが多いのです。

そのため、IPO銘柄への投資を行うことは、資金を減らさずに資産を増やすことができる投資手法であると言えます。

株初心者でも安全に参入できるのでおすすめです。

信用取引リスクを把握して危険を回避しよう

いかがでしたか?

信用取引は、たしかに利益を上げやすい方法ではあります。しかし、つまりは借金をして株式の取引をするわけですから、今回ご紹介したように、多大なリスクもつきまといです。

株を始めたばかりの初心者の方には信用取引はおすすめできません。

信用取引をする際には、自分が信用取引をできるだけの資産と知識・経験があるかをしっかり吟味してから始めるようにしましょう。

また、どのようなリスクがあるか知っておくだけでも、株式投資における信用取引のリスクは減少します。

ぜひこの記事をよく読み、信用取引をする際にはどんなリスクがありどうしたら良いのか、参考にして始めていただければ幸いです。

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