お金の知識

2022年の円安は何が原因なの?円安の原因をわかりやすく解説

編集者:Money Theory編集部

「円安って何が原因なの?」「円安にはどんなメリットとデメリットがあるの?」と思われている方も多いのではないでしょうか。

2022年の円安は、アメリカと日本の金利差が主な原因となっています。

では、なぜアメリカと日本には金利差が発生したのでしょうか。

今回の記事では、円安の原因であるアメリカと日本の金利差についてわかりやすく解説をしていきます。

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そもそも円安とは

円安原因

円安とは、円の価値が他の国の通貨に比べて価値が低い状態のことです。

例えば、アメリカドルの1ドルに対して円の価値が安くなっている状況です。

つまり、1ドル=100円の状態で100ドルに交換するためには1万円で交換できますが、円安が進み1ドル=110円になったら100ドルに交換するためには1.1万円が必要になります。

上記のように円安が進んだ状態の時には、円が他の国の通貨に対して価値が低いため交換できる外貨が減ってしまいます。

ただ円安がどのようなものか分かっても「円安ってそんなにヤバイ状況なの?」と感じる方も多いのではないでしょうか。

現在の日本は不景気と言われていますが、円安が進むことで不景気が加速し日本の景気はさらに落ち込んでしまうとされています。

ではなぜ、円安の状態が続いているのでしょうか。

以下では円安になった原因を解説していきます。

円安になった原因をわかりやすく解説

そもそも円安になったのはどのような原因なのでしょうか。

ここまで円安になってしまった原因を解説します。

円安の原因
  • アメリカと日本の金利差
  • 2022年4月に始まったロシアによるウクライナ侵攻

アメリカと日本の金利差

円安の原因は、アメリカと日本の金利差が原因とされています。

現在のアメリカは、お金の価値よりも物価が上がっているインフレ状態が続いているため金利を上げている状況です。

しかし、日本はデフレ状態、つまり不景気の状態となっているだけでなく、「デフレスパイラル」の状態になっているため金利を下げ続けています。

デフレスパイラル

デフレスパイラルとは、給料が低いから物の値段を下げる、物の値段を下げると企業は儲からない、企業が儲からないと、給料が上がらないというデフレから抜け出せない状況のこと

日本はこのデフレスパイラルから抜け出すために金利を下げていますが、アメリカは緩やかに金利を上げ続けています。

アメリカの金利が高いということは、アメリカドルを持っておくことで資産を増やしていくことができます。

「じゃあ日本も金利を上げればいいのでは?」と思われる方も多いでしょう。

しかし、日本は金利を上げてしまったら、物を買う需要がなくなってしまい、今以上の不景気となってしまう恐れがあるため金利を上げることができない状態です。

つまり今回の円安の原因は、このアメリカの金利上昇と日本の金利の低さによって発生したということになります。

2022年4月に始まったロシアによるウクライナ侵攻

今回の円安は、ロシアとウクライナの問題にも原因があります。

2022年4月にロシアがウクライナに侵攻したことにより、原油や天然ガスを買うために物価が上昇しました。

基本的には物価が上昇すると金利を上げることが重要とされていますが、今回の物価上昇は、需要拡大や賃金上昇による物価上昇ではありません。

上述したように、このまま金利を上げてしまうと日本の不景気がさらに加速してしまうことになるため金利を上げることができないという状況です。

つまり日本は金利を上げたくても上げられない状況のため円安が進んでしまっています。

円安のメリット

円安の主なメリットは以下の通りです。

円安のメリット
  • 外貨建ての資産運用で資産を増やせる
  • 輸出産業・観光産業が盛り上がる
  • テキストテキスト

それぞれ解説します。

外貨建ての資産運用で資産を増やせる

外貨建ての資産運用を行い、運用益を日本円に換金することで資産を増やしていくことが期待できます。

外貨建ての資産運用としておすすめの方法の1つとして外貨預金があります。

外貨預金とは、日本円ではなく海外の通貨で預金を行う預金方法です。上述したように、日本は他国に比べて金利が低いため、銀行に預金を行っていても資産を増やしていくことは困難です。

しかし、例えば日本円をアメリカドルで預金を行い、また日本円に換金することで金利によって資産が増えていくことが期待できます。

外貨預金は、株式投資のように複雑な作業や銘柄選定などが不要なため、初心者の方でも安心して行える資産運用の1つです。

現在の日本円は外貨と比べて信用が低く、日本円だけの資産では不安な点があるため、外貨を持つことを検討してみましょう。

また、外貨建の投資もおすすめです。

外貨建ての投資は、日本円ではなく外貨で投資を行う投資方法です。

今の円安の状況で外貨建ての投資を行うと、得た資産を売却して日本円に換金することで金利差によって普段よりも利益が大きくなることが期待できます。

例えば、1ドル=100円の時に外貨建てで投資をして、1ドル=110円の時にドルを円に戻すと、差額の10円が利益になります。

そのため、円安が加速している場合には円をドルなどの外貨建て資産に変えておくことで利益が期待できるでしょう。

ただ、外貨預金や外貨建ての投資は、日本の預金と違って元本が保証されていない点や、為替手数料がかかる点など注意点もあります。

そのため、しっかり知識をつけてから行いましょう。

輸出産業・観光産業が盛り上がる

円安時は、海外で日本の商品が売れやすくなる点もメリットです。

そのため海外向けの商品を販売している輸出企業は、外貨で受け取り円に換金することで利益も大きくなります。

日本の輸出産業といえば自動車業界を想像する方も多いと思いますが、円安が進むことで海外では日本の自動車が安くなるため人気になるため輸出産業が盛り上がります。

また、円安による影響で観光業界も盛り上がります。

円の価値が下がっているため外貨と日本円を普段より安く換金することができることから海外からの観光客が増加します。

新型コロナウイルスで制限されていた入国者数上限が廃止され、今後も外国人観光客が増えることが予想されます。

円安のデメリット

円安のデメリットは以下の通りです。

円安のデメリット
  • 輸入品の物価が上がる
  • 海外旅行の費用が高くなる

それぞれ解説します。

輸入品の物価が上がる

円安のデメリットは、上述したように物価が上がることです。

上述したように日本は海外からの輸入品が多く、物価が上がることで生活に支障が出てきてしまいます。

円安になることで輸入コストが上がるため輸入商品の物価が高くなり「悪いインフレ」によって家計に影響が出てしまいます。

輸入商品の具体例としては、食料品、衣類、エネルギー資源などがあります。

日本は食料自給率が低く、2000年台以降はやく40%ほどとなっています。

現在の日本にとって輸入商品はなくてはならない物なので、買わない選択肢を取ることができません。

円安になることで、海外では日本の商品が売れやすくなりますが、日本では商品を作る際の原材料の値段が上がっています。

そのため企業側は、利益を残すために値上げを行うしかありませんがその分、家計が苦しくなるという状況になります。

海外旅行の費用が高くなる

海外から日本に旅行にする際には、円安の影響で費用を安く済ませることができますが、日本から海外へ旅行に行く際には費用が高くなってしまう点もデメリットです。

新型コロナウイルスが収まりつつあり海外旅行を検討されている方も多いと思いますが、円安による影響で換金する際に普段よりも多くの費用が必要になります。

そのため海外旅行好きの方からすると大きなデメリットでしょう。

円安に関するよくある質問

円安に関するよくある質問は以下の通りです。

円安に関するよくある質問
  • 現在の円安の原因は?
  • 円安と円高はどちらがいいの?
Q
現在の円安の原因は?
A
現在の円安の原因は、アメリカと日本の金利差によるものです。
アメリカは、インフレの影響で金利を上げる政策をとっていますが、日本は金利を下げ続けています。
日本の金利が下がり続けていることで、円の価値が下がり、ドルなど高金利の通貨を持つ人が増えています。
また、ロシアによるウクライナ侵攻によって物価が上がったことも原因の1つです。
Q
円安と円高はどちらがいいの?
A
円安と円高は人によってどちらが良いかは異なりますが、日本に住んでいる方にとっては円安はデメリットとなる点が多くあります。
例えば日本は、食料や衣類、天然資源など多くの商品を海外から輸入しています。円安の状態では輸入コストが上がってしまい、物価が上がるため円安はデメリットとなるでしょう。

円安の原因はアメリカと日本の金利差

現在の円安の原因は、アメリカと日本の金利差によるものだと解説をしました。

このままの円安の状態が続けば家計の負担が上がってしまうという方がほとんどなのではないでしょうか。

解決法の1つとしては上述したように、外貨資産を持つことがあります。

「外貨で資産を持つことは難しそう」と思われるかもしれませんが、日本のネット証券で簡単に始めることができます。

また、最近ではポイントを使った投資や、100円ほどで投資が行える少額投資など気軽に始めることができる投資が多くあります。

ぜひこの機会に挑戦してみてはいかがでしょうか。